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遺品整理と確定申告・税金のこと

遺品整理の費用が税金で差し引けるかは、国税庁の説明に「遺品整理」の名前が出てこないため、言い切れません。準確定申告の期限と、遺品を売ったときの税、領収書の残し方を、国税庁の説明に沿ってまとめます。

税金のことで先に知ること
遺品整理の費用は差し引ける?国税庁の債務・葬式費用・譲渡費用の説明に、遺品整理の名指しは無い。税務署か税理士に確かめる
準確定申告相続の開始を知った日の翌日から4か月以内に、亡くなった人の所得の申告と納税(相続人がする)
遺品を売ったとき家具・衣類など生活に通常必要な動産の所得は、所得税がかからない。貴金属・書画・骨とうで1個または1組の価額が30万円を超える物は除く
領収書と記録見積書・契約書・領収書・売った物の記録を、まとめて残す

遺品整理の費用は差し引けるか

国税庁のタックスアンサーのうち、相続税の債務と葬式費用、準確定申告、土地や建物を売ったときの譲渡費用の4つの説明を確かめました。どれにも「遺品」「遺品整理」の言葉は出てきません。書かれていないことは、差し引けるという意味でも、差し引けないという意味でもありません。

場面国税庁が挙げている費用の例遺品整理
相続税の債務(No.4126)差し引ける債務は、被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務(借入金や未払金など)で、確実と認められるもの名指しなし
相続税の葬式費用(No.4129)火葬・埋葬・納骨の費用、遺体や遺骨を運ぶ費用、お通夜など、葬式の前後に欠かせない費用、お寺などへの読経料などのお礼、遺体の捜索や、遺体・遺骨の運搬の費用。含まれない例は、香典返しの費用、墓石や墓地を買う・借りる費用、初七日や法事などの費用名指しなし
準確定申告の控除(No.2022)医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除、配偶者控除・扶養控除など名指しなし
土地・建物を売ったときの譲渡費用(No.3255)・土地や建物を売るために支払った仲介手数料
・印紙税で売主が負担したもの
・貸家を売るため、借家人に家屋を明け渡してもらうときに支払う立退料
・土地などを売るためにその上の建物を取り壊したときの取壊し費用とその建物の損失額
名指しなし

ここに書いたのは、国税庁の説明の紹介です。遺品整理の費用を申告でどう扱うかは、国税庁のこれらの説明だけでは決められないので、申告の前に、税務署か税理士に確かめてください。費用をだれが払うかは遺品整理の費用は誰が払うかにまとめています。

準確定申告

亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの所得について、相続人が申告と納税をするのが準確定申告です。ふだんの確定申告は翌年の2月16日から3月15日までですが、準確定申告は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です(国税庁 No.2022)。

提出先被相続人の死亡当時の納税地の税務署
相続人が2人以上相続人等が2人以上いるときは、各相続人等が連署して提出する。ほかの相続人等の氏名を付記して、各人が別々に提出することもできる(その場合は、ほかの相続人等に申告した内容を知らせる)
医療費控除医療費控除の対象になるのは、死亡の日までに被相続人が支払った医療費。死亡後に相続人等が支払ったものは、被相続人の準確定申告の医療費控除に含められない
配偶者控除・扶養控除配偶者控除や扶養控除などの適用の判定は、死亡の日の現況で行う

準確定申告に使う、確定申告の控え・源泉徴収票・医療費の領収書は、片付けのときに捨てない物の1つです(捨ててはいけない物)。申告が要るかどうかは、亡くなった人の所得によって変わるので、迷うときは税務署に聞いてください。

遺品を売ったときの税

遺品を売ってお金が入ったときの所得税は、国税庁の「譲渡所得の対象となる資産と課税方法」(No.3105)で説明されています。

売った物国税庁の説明
家具・じゅう器・通勤用の自動車・衣服など、生活に通常必要な動産譲渡による所得には、所得税がかからない
貴金属・宝石・書画・骨とうで、1個または1組の価額が30万円を超える物上の扱いから除かれる(譲渡所得の対象になる資産には、金地金、宝石、書画、骨とうなどが含まれる)

このページは、相続した物を売った場合には触れていません。高い値が付きそうな物を売る前には、税務署に聞くのが確実です。売る前に、相続放棄を考えている人がいないかも確かめてください。売ると、相続を認めたとみなされるおそれがあります(相続放棄を考えているとき)。売り方と分け方は遺品を売るときにまとめています。

亡くなった人の家や土地を売るときの譲渡費用(No.3255)にも、遺品整理の費用は挙がっていません。修繕費や固定資産税など、その資産の維持や管理のためにかかった費用、売った代金の取立てのための費用は譲渡費用にならないとされています。

領収書と記録の残し方

残す物書いてあるとよいこと使う場面
見積書・契約書作業の中身・金額・頼んだ人の名前相続人どうしで精算するとき、税務署や税理士に聞くとき
領収書払った日・額・払った人・何の費用か立て替えの精算、税務署や税理士への相談
区に払った手数料の控え粗大ごみの処理券など費用の記録
売った物の記録物・写真・売った日・相手・額売ったときの所得の確認
亡くなった人が払った医療費の領収書死亡の日までに払った分準確定申告の医療費控除

見つけた現金や通帳の記録のしかたは捨ててはいけない物にもあります。

税の相談窓口

国税庁「税についての相談窓口」電話相談センター・チャットボット・タックスアンサー
電話相談センター0570-00-5901 / 受付 8時30分〜17時00分(土日祝日と12月29日〜1月3日を除く)。音声ガイダンスで、所得税(準確定申告など)は「1」、譲渡所得・相続税・贈与税・財産評価は「3」を選ぶ
税務署準確定申告の提出先。被相続人の死亡当時の納税地の税務署
税理士遺品整理の費用の扱いなど、自分の場合に当てはめて決めたいとき

「050」から始まるIP電話などでナビダイヤルを使えないときは、所轄の税務署の代表電話にかけ、音声ガイダンスで「1」を選ぶと電話相談センターにつながる。国税庁のサイトには、土日・夜間でも使えるチャットボット「ふたば」と、よくある質問のタックスアンサーがある。

よくある質問

遺品整理の費用は、相続税の計算で差し引けますか?

国税庁が示している相続税の債務と葬式費用の説明に、遺品整理は挙がっていません。差し引けるとも、差し引けないとも言い切れないので、申告が要りそうなときは税務署か税理士に確かめてください。

準確定申告は、いつまでにしますか?

相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの所得について、相続人が申告と納税をします。

遺品の家具を売ったら、税金がかかりますか?

国税庁は、家具・衣類など生活に通常必要な動産の譲渡による所得には、所得税がかからないと説明しています。貴金属・宝石・書画・骨とうで、1個または1組の価額が30万円を超える物は除かれます。

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出典

確認日: 2026年10月31日

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